1. Top
  2. Handbell

Handbellとは

正式名称 : イングリッシュ・ハンドベル
成立 : 17世紀頃、イギリスにて

歴史 :
教会の塔には今でも、町の行事や時間を連絡するための鐘(タワーベル/チャーチベル)があります。
現在では機械化され、人間の手を使わずに鳴らしている教会が多くなりましたが、昔はどの教会でも、その鐘を手で鳴らしていました。
結婚式なら結婚式のための、日曜礼拝なら日曜礼拝のためのメロディがあって、それを間違えてしまっては大問題です。
しかし、鐘を正確に鳴らせるようになるためには、それなりの修練を積む必要がありました。
だからと言って、練習の度に町中に大きな鐘の音を響かせるわけにもいきません。
そこで生まれたのが、皮のハンドルを付けた、手で持てる大きさの練習用のベルです。
これが現在のハンドベルの原形となりました。

「楽器」としてのハンドベルは、18世紀中頃にイギリスのホワイトチャペル社によって、初めて作られました。
日本には、昭和40年(1960年)頃に、宣教師によって紹介され、現在では学校などを中心に、演奏団体も増えてきています。
演奏される曲も様々で、讃美歌や教会音楽はもちろん、クラシックやポップス、ディズニーやジブリなどの映画音楽、さらにハンドベルのためのオリジナル曲などがあります。

構造

プラスチックでできたハンドル、銅とすずを混ぜた金属の鐘の部分(キャスティング)と、中の黒い振り子のような、クラッパーと呼ばれる部分からできています。
一定の方向に動くようになっているクラッパーを鐘の部分に打ち付けることによって、音が出る仕組みになっています。
ベルを振るたびに一度だけ鳴るようにスプリングで調節してあります。
一つのベルは一つの音程の音しか出すことができません。ベルの大きさは一つ一つ違い、小さいベルほど高い音、大きいベルほど低い音が出ます。
一番小さいベルは200g程度で、大きいベルは約4kgにもなります。

構成

曲を演奏するには2オクターブ(25個)から6オクターブ(73個)のベルを用意します。一般的に一人で2個から4個のベルを受け持ち、数人から十数人で一つのクワイヤ(チーム)を作ります。
リンガー(ベルの奏者)は一人一人全部が異なる音を受け持つので、演奏には一人も欠けることができません。
一人ひとりがとても大切なのです。
そのため、練習や演奏することで責任感、集中力、協調性を養うことができ、教育の文場面でも注目されつつあります。

主な奏法等の紹介

リング
基本的な音の出し方。体の前で楕円を描くように回して音を出します。音を止める時はベルを体につけます。
シェイク
ベルを小刻みに振ることで、音を細かくたくさん出します。
プラック
スポンジの上にベルを横に寝かせ、クラッパー(ベルの中にある振り子)を手で持ち上げてはじきます。ポンポンしたかわいらしい音が出ます。
サムダンプ
金属部分に親指を当てて、音の響きを抑えるように鳴らします。こちらは高音域のベルに使用します。
マルテラート
ハンドベルをスポンジに軽く打ち付けます。
マルテラートリフト
マルテラートをした後、ベルを台から素早く持ち上げます。伸びのある音を表現します。
マレット
マレットとは木琴や鉄琴を叩くバチのようなもので(下写真参照)、これで直接ベルを叩きます。
inserted by FC2 system